やっぱりおかしい

ユリさんの様子が最近変だ。
他の人は気づいてないけど、僕にはなんとなくわかる。


仕事のミスが多かったり、予定を忘れたり。
こんなことで?ってな案件でも自分で判断できないでいることがある。
以前では考えられなかったことで、最近のユリさんの様子を見ているとちょっと心配になってくる。
最近職場の人たちの間でユリさんの存在感が薄くなっているのと何か関係があるのかもしれないし、就職試験のための勉強(僕の勝手な想像)など他の原因で、仕事がおろそかになっているのかもしれない。
でも、僕はユリさんを信頼しているし、ユリさんも僕を頼ってくれている。
ユリさんとの会話は相変わらず楽しい。


ネックは、草野さんが僕らの会話にすぐ割り込んできて楽しい雰囲気をぶち壊してしまうこと。はっきり言って僕らはしらけてしまう。
この人は自分はこの職場の中心だと思い込んでいるんだろう。自分の意見なんてこれっぽっちも持ってないくせに。
僕から言わせれば単なる本ヲタク。このは休日には必ずどこかの書店に出没している。「本が好き」程度ならいいが、あまりに本や書店のことばかり言うのでみな飽きている。
僕は最初、この人のことをすごくよい人だと思っていたけど、最近は彼の話の1割しか聞いていない。雑談に関してはまったく耳を貸していない。彼が一方的に雑談をしてくるだけで、その間僕は書類をめくったり、PCをいじったりして興味ないふりをしている。つまらない話を聞いているよ、とアピールしているのに気づかないようだ。


ユリさんも同じで、彼の話が始まると、あ、はい、はい、と相槌だけになる。まあ、いやな仕事も草野さんはやってくれるので、その点では役に立ってはいるけど、大事なことに手をつけたがらないのは問題だな。